- MakerDAO(メイカーダオ)って何なの?
- DAIとMKRについて詳しく知りたい。
こんなお悩みを解決します。
こんにちは。あまねです。
この記事で、MakerDAOのすべてがわかります。
DeFi初心者向けに、概要や特徴まで分かりやすく解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
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MakerDAOとは
MakerDAOとは、2014年に正式リリースされたイーサリアムブロックチェーン上で開発されているDeFiプロトコルです。
数あるDeFiプロトコルでも人気が高く、執筆時点の82.5億ドルとトップクラスのTVL(Total Value Locked)をあります。
ガバナンストークンのMKRはいくつかの国内取引所でも上場しているので、比較的日本人にも投資しやすいプロジェクトだと言えるでしょう。
MakerDAOの特徴と仕組み
まずMakerDAOの特徴や仕組みについて解説していきます。
以下の3つの項目に沿って、詳しくみていきましょう。
- ステーブルコインDAIの発行
- ガバナンストークンMKRの発行
- DAO(自律分散型組織)による運営
仮想通貨担保型のステーブルコインDAIの発行
MakerDAOの主な取り組みは、ステーブルコインDAIの発行と管理です。
DAIの価格を1ドルに維持するようさまざまな取り組みが行われています。
ステーブルコインには大きく分けて「法定通貨担保型」、「仮想通貨担保型」、「アルゴリズム型」といった3つの分類があり、DAIはこのうちの仮想通貨担保型に該当します。
ステーブルコインの種類
- 法定通貨担保型:法定通貨を担保に発行されるステーブルコイン。既に最も安定した資産であるされるため、このタイプのステーブルコインが最も価格を安定させることに成功している。
- 仮想通貨担保型:仮想通貨を担保に発行されるステーブルコイン。価格変動の激しい仮想通貨を担保にしているため、ステーブルコインの価格を安定させることは難しい。
- アルゴリズム型:担保資産なしで発行されるステーブルコインが。価格を安定させるメカニズムは全てアルゴリズム次第となるため、仮想通貨担保型よりもステーブルコインの価格を安定させること難しい。
DAIは仮想通貨担保型を代表するステーブルコインであり、この分類ではほとんど唯一といってもよいくらいの成功例です
DAI発行の仕組み
DAIは、仮想通貨を担保に発行されています。
ユーザーが仮想通貨をスマートコントラクト(Vault)に預け入れると、それを担保に、プロトコルがDAIを発行します。
つまり厳密には、仮想通貨を担保にステーブルコインを借りていることになります。
ユーザーは、借りたDAIをプロトコルへ返却し、担保にした資産を取り戻すことも可能です。
考え方としては、銀行から融資を受ける際に、不動産や有価証券を担保に現金を借りる仕組みと似ています。
このことからMakerは、レンディング(貸付)プラットフォームに区分されることもあります。
19年11月の大型アップデート以降は、イーサリアム・ブロックチェーン上にてトークンの形で存在できる資産なら何でも、Makerガバナンスが承認さえすれば、担保として利用できるようになりました。
23年12月現在、イーサリアム(ETH)やBraveのBasic Attention Token(BAT)、Wrapped Bitcoin(WBTC)などを初めとした、25種以上の資産を担保にDAIを発行できます。 ステーブルコインやLPトークン(流動性提供トークン)、他プロジェクトのガバナンストークンなども担保として承認されています。
21年4月には、NFT化された実世界の不動産資産を担保にDAIが発行されたことが、話題となりました。
Makerは、リスクの分散を理由の一つに、多種多様な資産を担保として受け付けています。
単一の資産しか担保として利用できない場合、その資産の価値が暴落した、または規制などを理由に利用できなくなった際に、DAIの存続自体も危ぶまれてしまいます。
しかし複数種類の資産を担保として受け入れる場合、ひとつまたはそれ以上の資産が機能しなくなったとしても、他の資産がDAIの価値を維持し続けることが可能です。
実際に20年3月のブラックサーズデーでは、ETH価格が大幅に下落し、Daiのペッグが一時1ドルから乖離したものの、USDCを担保に追加することにより価格が修正されました。
DAIの特徴・利点
DAIの最大の特徴および利点は、分散型かつトラストレス(信頼不要)のステーブルコインであるということです。
「トラストレス」とは、信頼を前提としない仕組みや概念を指す用語です。
DAIには、単一の管理および発行主体が存在しておらず、DAIの発行は全て、公開されているコードに基づいて自動化されています。
そのため、いかなる機関や第三者も信頼する必要がありません。
ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)に代表される仮想通貨も、もちろん分散型でトラストレスな資産です。
しかし、DAIは、分散性およびトラストレス性に加え、価格の安定性も実現しました。
これには、以下のようなメリットが付随しています。
- 自己主権型資産:発行主体や管理主体が存在しないため、資産の完全な管理権を個人がもつ
- 検閲耐性:地理的制限やアイデンティティにより差別されることなく、誰でもDAIを発行および利用可能。
- 透明性・改ざん耐性:Makerの基盤となるイーサリアム・ブロックチェーンでは、全てのトランザクションが公開されているため、不正やトランザクションの改ざんが不可能。
- ピアツーピア:仲介者が排除され、手数料が削減。24時間いつでも即座にトランザクション実行可能。
この他にもDAIは、イーサリアム・ブロックチェーンを基盤としているため、他のDeFiサービスおよびプロダクトへ容易に統合可能だというメリットもあります。
実際にDAIは様々なDeFiアプリケーションに統合されています。
以下は、その一例です。
DAIのユースケース
以下の分野において、DAIの利用が見込まれています。
- 既存金融の代替手段
- 貯蓄
- 送金
- 日々の決済・支払い
- 給料支払い
- チャリティ
- Vault開設による投資
- イールドファーミング
ハイパーインフレ対策としてのDAI
ブロックチェーン業界外でもDAIの実用化は進んでいます。
特に、既存金融の代替手段および貯蓄手段として、その真価を発揮できるのではないかと期待されています。
17年に世界銀行が発表したデータによると、世界の成人人口のうち、31%に相当する推定17億人の人が銀行口座を保有していない報告されています。
Global Findexが発表したレポート「The Global Findex Database」によると、発展途上国と呼ばれる国に限らず、先進国にも銀行口座を保有していない人もいます。
またこの17億人以外にも、銀行口座を保有しているけれども十分に金融サービスの恩恵を享受できない人も多数存在しています。
DAIは、あらゆる制限がなく誰でも利用可能です。
また、DAIを含むDeFiサービスのアクセスに必要なのは、インターネット環境のみであり、銀行口座開設のように、身元確認書類や最低預金額も不要です。
そのためDAIは、政治犯や難民など、何らかの理由により政府発行のIDを保有していない人や十分な口座開設資金を有していない人が、金融サービスへアクセスする際の代替手段になる可能性を秘めていると考えられています。
さらに地理的境界に囚われないDAIは、アルゼンチンやベネスエラを初めとした、現地通貨への信頼度が低い地域にて、貯蓄手段として普及しつつあります。
中南米の多くの国では、ハイパーインフレにより経済が崩壊しています。
しかし、政府が米ドルへのアクセスを制限しているため、自国通貨を米ドルに交換し、リスクヘッジすることもできません。
そのため、このような国の居住者の中には、受け取った給料を即座にDAIに交換することにより、インフレから自身の資産を保護しようと試みている人もいます。
ガバナンストークンMKRの発行
MakerDAOには、ステーブルコインDAIと並び重要な役割を持つ仮想通貨「MKR」があります。
MKRは、DAIと同じくMakerDAOが発行および管理する仮想通貨であり、主に次の役割を持つ。
MKRの役割
- ガバナンストークン
- ユーティリティトークン
- 資金調達
ガバナンストークン
MakerはDAIの他にも、MKRというガバナンストークンを発行しています。
MKRはERC-20 規格のトークンではありますが、DAIとは異なり、ステーブルコインではありません。
makerburn.comによると、23年12月現在、1MKRあたり1,470ドル(約22万円)で、時価総額は約58億5,000万ドル(約8,600億円)となっています。
MKRの大口保有者には、ソーシャルメディア「Clubhouse」への投資で知られているa16z(Andreessen Horowitz)やDragonfly Capitalなど、著名VCが名を連ねています。
ユーティリティトークン
ユーティリティトークンは、文字通り実用性に長けた仮想通貨です。
MKRは、ガバナンストークンとしての側面を持つ一方で、ステーブルコインDAIの担保資産を引き出す際に発生するStability Feeの支払いに使用することが可能です。
この二面性を持つことから、MKRはユーティリティトークンに該当します。
なお、2019年10月まではStability Feeの支払いがMKRでしか行えなかったため、MKRのMakerDAOにおいて特に重要な要素となっていました。
しかし、DAIが単一担保型から複数担保型へ移行したタイミングで、Stability Feeの支払いをDAIでも行えるようになっていますよ。
資金調達
MKRの3つ目の役割は、資金調達手段です。
何らかの要因でDAIの価格が急激に変動した場合、MakerDAOはMKRを新たに発行し市場から資金調達を行うことができます。
この際に調達した資金は、DAIの価格を1ドルに戻すために使用されます。
この用途はあくまで緊急時の対応です。
しかし、DAOの形式でプロジェクトを運営するには、不測の事態に備えて予め対策をうっておくことが重要です。
非中央集権的なDAO(自律分散型組織)による運営
MakerDAOの特徴として、非中央集権的なDAO(自律分散型組織)によって運営されていることも挙げられるでしょう。
DAO(自律分散型組織)とは、特定の企業などによって運営されているわけでなく、コミュニティに参加しているメンバーによって分散的な運営が行われてる組織のことです。
このようなDAOの運営形態は、透明性と公正性が保たれ、コミュニティの信頼性を高めることができます。
Maker DAOの今後の見通し・将来性
続いて、MakerDAOの今後考えられる見通し・動向について確認していきましょう。
以下の3つについて、それぞれ解説していきます。
- ステーブルコインDAIの発行量の増加
- 新しい国内の仮想通貨取引所へ上場
- DeFiの需要増加
ステーブルコインDAIの発行量の増加
MakerDAOの今後の見通し・動向として、ステーブルコインDAIの発行量が増加することが考えられます。
現在の仮想通貨を購入する際にはステーブルコインを利用した取引が主流となっており、DeFiだけでなく様々な取引所でもステーブルコインが使われています。
今後、さらに仮想通貨の市場規模が拡大していくことを考えると、DAIの発行量が増加することもある意味当然と言えるでしょう。
新しい国内の仮想通貨取引所へ上場
MakerDAOではDAI以外にもMKRというガバナンストークンを発行していますよね。
2023年12月現在、MKRはbitbankやGMOコインなど複数の国内取引所に上場しており、活発な取引が行われています。
今後、さらにMakerDAOのユーザー数が増加するなどすれば、他の国内取引所に上場する可能性も十分に考えられるでしょう。
もし新たな国内取引所でリスティングされれば、トークンの価格も大きく上昇するかもしれません。
DeFiの需要増加
DAIは、DeFiにおけるエコシステムを最も拡大させているプロジェクトの1つです。
DAIを保有していることを前提にサービスの利用が可能なプロジェクトも存在しており、DeFiサービスを使用するにはまずDAIが必要になる場面も少なくないです。
また昨今は、DAIを保有することを起点としたサービスも次々と誕生しています。
厳密には、自身の持つウォレットに置いておくのではなく、レンディングサービスなどに預けておく(貸し出し)のが実態ですね。
たとえば、CompoundやAaveといったレンディングサービスでは、DAIを預けておくことで一定の利子を得ることができます。
Uniswapなどの分散型取引所(DEX)では、DAIとの組み合わせになっているペアも多く、DAIとその他の仮想通貨を交換したいという需要があります。
まとめ
今回はMakerDAOについて解説してきました。
MakerDAOはDAOで運営されるプラットフォームであり、仮想通貨需要の増加に伴って今後さらなる普及が期待できます。
MakerDAOが手がけるDeFiプラットフォームとステーブルコイン「DAI」は、DeFi市場で確固たる地位を築いており、MakerDAOのガバナンストークンで「MKR」を含めて、その将来性に期待が持てます。
DAIもMKRもBinance等の大手取引所に上場済みであり、実用性も高く評価されています。
MakerDAOはこのようにさまざまな要因で将来性に期待がもてるので、少額でもいいので早めに購入することで先行者利益を得やすくなります。
MakerDAOに興味がある方は初心者でも使いやすいコインチェックで無料で口座開設し、購入用の仮想通貨を買っておきましょう。
今回の記事は以上になります。
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